カイロプラクティックの由来

カイロプラクティック(chiropractic,chiro = ギリシア語で、手の意味)とは、自然の法則に沿って背骨や骨盤の歪みを手の力によって矯正する治療法で、背骨と骨盤のゆがみを本来あるべき位置に戻し、維持していくというものです。その専門家が「カイロプラクター」と呼ばれ、欧米では一般の医師と同様の資格と地位が約束されています。

カイロプラクティックは米国のD.D.パーマーによって1895年に創始され、大正時代に日本に紹介されました。カイロは人間の病を「部分」としてではなく、背骨と神経の関係を中心とした「全体」として捉え、骨格構造を整える技法です。一時的に緊張している筋肉を和らげるマッサージとは異なり、骨のゆがみを整えて、体に生じる悩みに対応していきます。

カイロプラクティックの歴史と発展

アメリカで100年以上前にD.D.パーマーの患者であり友人でもあったサムエル・ウィードによって名づけられた言葉です。

D.D.パーマーは人間の病気の根源を研究していました。雑役夫をしていたハービー・リラードが、17年間耳が聞こえないことを知り、どうしてその様になったかを聞くと「17年前のある日、窮屈な姿勢で身をかがめた時、何かが背中を走るような感じがして、それっきり何も聞こえなくなった。」と答えました。D.D.パーマーはその時の状況に興味を持ち、リラードの脊柱を検査している時、椎骨に盛り上がり瘤が出来ているのを発見しました。

そして、その椎骨をもとに戻せば聴力が回復するのではないかと考え、リラードを説得して両手でその椎骨を押し込んだ瞬間、17年間失われていたリラードの聴力が回復しました。それが1895年9月18日のことであり、世界で最初にカイロプラクティックが誕生した瞬間です。

D.D.パーマーのカイロプラクターとしての人生は18年間と比較的短いものでありましたが、彼はカイロプラクティックの発展に全てを捧げました。その意志は息子でもあるB.Jパーマーに引き継がれ、孫のD.D.パーマー3世の時に科学的に認められ、法制化されました。現在、認可されている18校の専門大学の卒業生は「脊椎の専門家」となり、米国では年間数多くのカイロドクターが誕生しています。

知ってびっくり!施術中の「パキポキ」の音の真実

カイロプラクティックでは施術時に体が「パキポキ」と音が鳴ることがあります。実はこの音は「骨」そのものが鳴っているわけではありません。

骨をつなぐ(関節)部分には僅かな隙間があり、そこには関節の動きを滑らかにする「関節液」と呼ばれる液体があります。そして関節に物理的な力が加わった時に、関節液の圧力が低下してガスが発生します。そのガスが弾けるときの音が「パキポキ」なのです。首を曲げたり、指を鳴らす時になる音も実は骨ではなく、ガスの弾ける音なのです。イメージ的には炭酸飲料のフタをシュポン!と空けたときの感じになります。骨そのものに影響があるわけではないのでご安心ください。

生活習慣から来る体のゆがみ

普段何気なく行っている動作や癖、ちょっとした生活習慣から骨盤のゆがみを引き起こしてしまうことがあります。背骨や骨盤のゆがみは、身体全体に対して影響を及ぼします。カイロプラクターによる施術を受けるだけでは、一時的に身体の変化は見られることもありますが、日々の生活習慣を改善しない限り身体の状態は悪化していきます。山本整体院では日常生活のなかで簡単にできる運動法などもご提案しています。