かぜ漢方講座 ~風邪編~【もしもしカメさんの健康通信】

まもなく寒い冬がやってきます。陽は日に日に短く、寒くなっています。どちらかと言うと、この時期は私が一番嫌いな季節ですね。バラバラ枯れ葉が散る度に、私の頭の髪の毛が更に薄くなったような気持ちにもなります。寒さが一段と身に沁みます。夕方暗くなると、今日も終わりかなとか、何となく憂鬱な気分になりませんか?そんな時に風邪でもひいたら最悪です。(笑)それとも読者の皆様は、食欲の秋、読書の秋を謳歌されていますでしょうか?

さて、そこで今月号では寒い季節にかかりやすい『風邪』の季節の漢方薬の使い方のコツを紹介したいと思います。漢方薬は年齢、体質、体力、症状などを考察した上で、患者さんにピッタリの処方を探して選択する必要があります。ご来店、ご購入の際にはご面倒でもいくつか質問させて頂きますので、ご容赦願います。

風邪の季節の漢方薬の使い方のコツ

※かぜの引き始め、体力、症状に合わせて

【葛根湯(カッコントウ)】

寒気・発熱・頭痛・肩こり(汗をまだかいて無い方・体力の有る方)

【麻黄附子細辛湯(マオウブシサイシントウ)】

発熱・鼻閉感・下肢の冷え(高齢者・体力がない方)

【香蘇散(コウソサン)】

食欲低下・発熱・うつ傾向(高齢者・体力がない方)

【麻黄湯(マオウトウ)】

38.5℃以上の急な発熱・咽頭痛・節々の痛み(体力の有る方)

【真武湯(シンブトウ)】

冷え性・胃腸虚弱・めまい・ふらつき・下痢(高齢者・体力がない方)

【小青竜湯(ショウセイリュウトウ)】

鼻風邪・やや冷え性・せき(体力の有る方・身体の左側が痛い方)

【補中益気湯(ホチュウエッキトウ)】

胃腸虚弱・食欲不振・寝汗・体力低下気味(体力がない方)
※舌が白い、微熱、こじれたり、ぶり返したり、長引く方に

【小柴胡湯(ショウサイコトウ)】

食欲不振・吐気・胃炎・疲労感・長引く風邪(体力が中程度ある方)

【柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)】

かぜの胃腸炎・腹痛・微熱・長引く風邪・体力低下(体力がない方)

大切なのは手洗い、うがいだけでなく免疫力強化、腸内環境(腸管免疫)などになります。更に肝臓も強化しましょう。風邪を引いてしまった場合には、①休養、②栄養、③保温を確実に実行して治しましょう。

カメ薬品 スタイル郡山11月号